TMJ disorders
顎関節症/顎変形症
顎関節症について
鑑別診断いたします
顎関節症(がくかんせつしょう)とは、顎の関節や噛んだときの頬などの筋肉の痛み、口をあけた際に顎で音が鳴る、口を開けたときや顎を動かしたときの違和感などがもたらす疾患です。
わかりやすい例えですと、「口を開けると痛い」「口が開かない」「顎がガクガクと音が鳴る」などが顎関節症の代表的な症状です。
この代表的な症状以外にも、「急に噛み合わせが変わった気がする」「顎が閉じられない」他にも頭痛、首や肩の痛みとこり、耳に関する症状(耳鳴り、耳の痛み、難聴、めまい、耳が詰まった感じ)なども起こる場合もあります。
(クインテッセンス出版、主訴・症状別病態形態写真シート)
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人の頭蓋骨で、赤丸の部位が顎の関節です。
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関節を絵にしたものです。ブルーのところが「関節円板」といって上の顎と下の顎を支えてクッションのような役割をしています。
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絵のように、口を開けると下の顎が上の顎の丸い部分から矢印の方向に斜め前に動くことで口があきます。
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ブルーの関節円板と呼ばれるクッションは、前のほうにずれやすく、ずれたり変形を起こしたりします。
ずれたり変形することによってクッション越しではなく骨どうしがぶつかったり、ひっかかったりして痛みがでます。 -
またひっかかった場合は音が出ています。
顎関節症チェック
- 口を開けると顎が痛
- 口を開けると音がする(ガクっとなる)
- 大きく口を開けることができない
- 噛んだときに顎が痛い
- 固いものを噛んだときに顎の関節が痛い
- 顎が外れそうになる
- あくびをすると顎が痛い、鳴る、はずれそうになる
- 顎のあたりの筋肉が張っている感じがする
以上の中で、心当たりはありましたか?
ただこれらの症状があったからと言って必ずしも顎関節症というわけではありません。
かみ合わせ、歯ぎしり、食いしばりや精神的な問題やストレスなども関係している可能性があります。
症状を伺い、診断をしてどういった治療が良いか考えていく必要があります。
噛み合わせについて
日常生活の中で、上下の歯でかみしめていないか、注意してみてください。
起きているときは大丈夫でも、寝ているときなどは自分でも気付かないことがあります。
万が一頻繁に噛みしめたり食いしばったり、歯ぎしりをしていると歯どうしで擦れ、削れてしまいます。
削れてしまうことにより歯がしみてしまったり、歯が割れてしまったり、口の周りの筋肉や関節が破壊されてしまうこともあります。
噛みしめ、食いしばりチェック
- 日中、無意識に奥歯が接触している
- 唇をとじていて上下の歯が接触している
- 休んだはずなのに起きた時に首や肩がこっている
- 仕事などで集中しているときにふと気付くとがっちり噛みしめていることがある
- かみ合わせの位置が定まってない
- かみ合わせの高さに違和感がある
- 歯並びが気になる
- 左右どちらか一方で噛んでいる
- 顎のまわりの筋肉が硬く、いつも緊張している気がする。
- 片頭痛が多い
- 固い食べ物をよく噛む
- お豆腐のようなやわらかいものでも強く噛んでいる
以上の中で、心当たりはありましたか?
症状が悪化してしまうと、顎関節症になったり筋肉が崩壊してしまうかもしれません。
気になる点などありましたら是非ご相談ください。
当医院では、鑑別診断を行った上で必要最低限の治療を行います。
さらに、個人病院の限界もあることから、必要であれば大学病院などと連携して治療にあたります。
顎変形症
骨格的要因の治療
「顎がしゃくれてる」、「顔が曲っている」「かみ合わせが全然合わない」などでお悩みではありませんか?
その場合、かみ合わせのみでなく顎の大きさに異常がある場合があります。
このような骨格的要因が強い症例が「顎変形症」です。
顎変形症の治療は、矯正治療に加え顎の手術を行う外科矯正治療が必要です。
当院では、大学病院などと連携して治療にあたります。
治療例
重度の受け口が改善し、食事がし易く滑舌も良くなりました。